犬が水を飲まない原因と対処法【獣医師が解説】

Dec 01,2025

犬が水を飲まないのはなぜ?答えは様々な原因が考えられるからです。うちの診療所でも「愛犬が突然水を飲まなくなった」と心配される飼い主さんがたくさんいらっしゃいます。実はこれ、歯周病や胃腸炎、ストレスなどが原因のことが多いんです。特にシニア犬の場合は要注意!私の経験上、7歳以上の犬で水を飲まなくなるケースが特に目立ちます。でも安心してください。適切な対処法を知っていれば大丈夫。この記事では、あなたの愛犬が水を飲まない時にすぐに役立つ情報を、獣医師の立場から詳しく解説していきます。

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犬が水を飲まない時の原因と対処法

愛犬の水分摂取量の目安を知ろう

犬の1日の水分摂取量は、体重1ポンド(約0.45kg)あたり1オンス(約30ml)が目安です。でも、これはあくまで基本の数字。実際には運動量や気温、健康状態によって大きく変わります。

例えば、暑い日にたくさん遊んだ後は、普段より多く水を飲むでしょう。逆に、缶詰のウェットフードを食べている犬は、ドライフードの犬より水分摂取量が少なくなる傾向があります。私たち人間と同じで、犬も状況に応じて必要な水分量が変わるんです。

水を飲まない時のチェックポイント

「あれ?最近水を飲んでないな」と気づいたら、まず以下の点を確認しましょう。

チェック項目 正常な状態 異常なサイン
水の容器 清潔で新鮮な水が入っている 汚れている、水が古い
食事内容 普段通りの量を食べている 食欲がない、食べ方がおかしい
行動パターン 元気に動き回る 元気がない、動きたがらない

水を飲まない原因は様々ですが、特に注意が必要なのは歯のトラブルや胃腸の不調です。あなたの愛犬が水を飲むのを嫌がる時、口の中に痛みがあるかもしれません。

水を飲まない原因を詳しく解説

犬が水を飲まない原因と対処法【獣医師が解説】 Photos provided by pixabay

健康上の問題が原因の場合

「どうしてうちの子は水を飲まないの?」と心配になるかもしれません。実はこれ、歯周病が原因のことがよくあります。人間だって歯が痛い時は冷たいものがしみますよね?犬も同じなんです。

他にも、関節炎で水飲み場まで歩くのが辛い、胃腸炎で気分が悪い、といった理由が考えられます。特にシニア犬の場合は、体のあちこちに不調が出やすいので要注意。私の知り合いの柴犬も、10歳を過ぎてから水を飲む量が減り、検査したら腎臓に問題が見つかったことがあります。

環境や行動の問題

意外と見落としがちなのが、水容器の衛生状態。あなたは毎日愛犬の水入れを洗っていますか?ヌメリや臭いがついていると、犬も飲みたがらなくなります。

うちの場合は、陶器の水入れを3つ用意してローテーションさせています。洗い替え用があると便利ですよ!それと、引っ越しや家族構成の変化などでストレスを感じている時も、水を飲まなくなることがあります。

緊急を要する症状の見分け方

すぐに病院へ連れて行くべきサイン

以下の症状が見られたら、すぐに動物病院へ連絡してください。脱水症状は命に関わります。

  • ぐったりして動かない
  • 歯茎が乾いている
  • 目がくぼんでいる
  • 12時間以上尿が出ていない

「まだ食べているから大丈夫」と思うかもしれませんが、実はこれが落とし穴。食べ物からも多少の水分は摂取できますが、それだけでは不十分な場合が多いんです。

犬が水を飲まない原因と対処法【獣医師が解説】 Photos provided by pixabay

健康上の問題が原因の場合

病院に行くまでの間、水に少量の鶏ガラスープ(無塩)を加えるなどして、水分摂取を促してみましょう。うちの犬はこれで飲み始めたことがあります。でも、無理やり飲ませるのは絶対にダメ!誤嚥の危険があります。

それと、犬用の給水器(ウォーターファウンテン)も効果的です。流れる水の方が飲みたがる犬は多いですよ。ペットショップで3000円くらいから売っています。

動物病院での治療方法

診察から治療までの流れ

病院ではまず、血液検査や尿検査、場合によってはレントゲンや超音波検査を行います。私の経験では、検査結果が出るまで1時間ほどかかることもありますが、原因を特定するためには必要な時間です。

治療法は原因によって様々。歯周病なら歯の治療、胃腸炎なら吐き気止め、脱水がひどければ点滴などが行われます。最近では、関節炎の犬用に、痛み止めの新しい薬も出ています。

治療後のケア方法

退院後は、獣医師の指示に従って自宅ケアを続けましょう。例えば、腎臓病の犬には特別な療法食が処方されることがあります。うちの場合は、1日4回に分けて少量ずつ水を飲ませるように指導されました。

「治療が終わったからもう大丈夫」と思わずに、定期的な健康診断を続けることが大切です。特に7歳以上の犬は、半年に1回の検診をおすすめします。

よくある質問とアドバイス

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健康上の問題が原因の場合

「どうしても水を飲んでくれない!」という時は、氷を舐めさせてみるのも一つの方法。特に夏場は喜ぶ犬が多いです。ただし、一気にたくさん与えるとお腹を壊すので注意してください。

ウェットフードに水を加えてスープ状にするのも効果的です。ただし、この方法はあくまで一時的な対処法。根本的な解決にはなりませんので、早めに病院に行きましょう。

予防のためにできること

日頃から、愛犬の正常な水分摂取量を把握しておくことが大切です。我が家では、毎朝水入れに計量カップで500mlの水を入れて、夕方にどれだけ減っているかをチェックしています。

それと、水入れの位置にも気を配りましょう。関節炎の犬には、少し高さのあるスタンドが便利です。逆に子犬の場合は、転倒しない重たい陶器の容器がおすすめですよ。

最後に、犬の水分不足は思った以上に危険だということを覚えておいてください。ちょっと様子がおかしいなと思ったら、迷わず獣医師に相談しましょう。愛犬の健康は、私たち飼い主が守るしかないんですから。

犬の水分補給を楽しくするアイデア

水飲み場を楽しい空間に

犬が水を飲まない時、水飲み場自体が楽しくないのかもしれません。私たちだって、暗くて狭い場所で食事するのは嫌ですよね?犬も同じ気持ちなんです。

例えば、水入れの横にお気に入りのおもちゃを置いたり、明るい色のマットを敷いてみましょう。うちのトイプードルは、水入れの横にぬいぐるみがあると、遊びながら自然に水を飲むようになりました。環境を少し変えるだけで、飲水量が増えることもあるんですよ。

水の種類を変えてみよう

「え?水に種類なんてあるの?」と思うかもしれません。実は、犬も人間と同じで水の味に好みがあります。水道水の塩素臭が苦手な犬もいるんです。

水の種類 メリット デメリット
浄水器の水 塩素臭が少ない フィルター交換が必要
ミネラルウォーター ミネラル分が豊富 コストがかかる
常温の麦茶(無糖) 香りが良い 作り置きできない

我が家では、浄水器の水と普通の水道水を2種類用意しています。犬が自分で選べるようにしているんです。面白いことに、季節によって好みが変わることもあるんですよ。

犬の水分補給を助けるグッズ

おすすめ給水器3選

「どうして流れる水の方が好きなの?」と疑問に思うかもしれません。実は、犬の祖先である狼は、流れる川の水を飲んでいたからなんです。その名残で、動く水に安心感を覚える犬が多いんですよ。

ペットショップで売っている給水器の中でも、特に評判が良いのは次の3つです。1つ目は循環式のウォーターファウンテン。2つ目は傾斜型のスタンド給水器。3つ目は自動給水器です。私のおすすめは、音が静かで掃除が簡単な傾斜型。値段も3000円前後と手頃です。

手作り給水グッズのアイデア

市販品じゃなくても、家にあるもので簡単に作れる給水グッズがあります。例えば、プラスチックのタッパーに小さな穴を開けて、傾斜をつけて設置するだけ。これで簡易的な流水式給水器の完成です。

もう一つのアイデアは、氷を入れたボウルに水を張る方法。夏場は特に効果的で、犬が氷で遊びながら自然に水分補給できます。ただし、氷の大きさには注意してくださいね。小型犬だと喉に詰まる危険がありますから。

犬の水分補給と食事の関係

ウェットフードの活用術

「ドライフードしか食べないけど大丈夫?」と心配になる飼い主さんも多いでしょう。確かに、ドライフードだけでは水分が不足しがちです。そこでおすすめなのが、週に2-3回はウェットフードに切り替える方法。

我が家では、月曜日と木曜日を「ウェットフードの日」と決めています。さらに、ドライフードをお湯でふやかすのも効果的。ただし、ふやかしたフードは傷みやすいので、30分以内に食べきらせるようにしています。

水分補給に役立つおやつ

犬用の水分補給ゼリーや、スイカ(種なし)、キュウリなども良い水分源になります。特に夏場は、冷やしたキュウリスティックが喜ばれますよ。うちの犬は、キュウリを「特別なおやつ」と思っているようで、毎回大喜びで食べます。

ただし、与えすぎには注意が必要。おやつは1日のカロリーの10%以内に抑えましょう。水分補給のつもりが、肥満の原因になっては本末転倒ですからね。

季節ごとの水分補給対策

夏場の熱中症予防

夏の暑い日、あなたの愛犬は十分な水分を摂れていますか?熱中症は命に関わるので、特に注意が必要です。我が家では、夏場は水入れを3ヶ所に増やしています。リビング、寝室、そして日陰の庭です。

もう一つの対策は、朝と夕方の涼しい時間帯に散歩すること。昼間のアスファルトは想像以上に熱くなります。手のひらで地面を触って、熱くないか確認してから散歩に出かけましょう。

冬場の乾燥対策

冬は夏ほど水分補給を気にしない人が多いですが、実は暖房で乾燥する室内は要注意。犬も喉が渇きやすい環境なんです。加湿器を活用したり、お湯でふやかした温かいフードを与えるのがおすすめ。

面白いことに、冬場はぬるま湯を好む犬が多いです。我が家の犬も、冬は40度くらいのぬるま湯をよく飲みます。冷たい水より体が温まるからでしょうね。でも、熱すぎないか必ず確認してください。やけど防止のためです。

多頭飼いの水分管理術

水飲み場の取り合いを防ぐ

2匹以上の犬を飼っている場合、「水を飲みたがらない」のではなく、他の犬に遠慮している可能性もあります。特に序列の低い犬は、リーダー格の犬がいない時にしか水を飲まないことがあるんです。

解決策は簡単。水入れを複数用意して、別々の場所に設置するだけ。我が家では3匹飼っているので、水入れも3ヶ所に分けています。これでどの子も自分のペースで水分補給できるようになりました。

それぞれの好みに合わせる

「同じ兄弟なのに、水の好みが全然違う!」なんてこともありますよね。我が家の兄弟犬も、1匹は流水が好きで、もう1匹は普通の水入れ派。3匹目は氷入りの水がお気に入りです。

多頭飼いの場合は、それぞれの個性に合わせた水分補給方法を見つけることが大切。少し手間がかかりますが、愛犬たちの健康のために、ぜひ試してみてください。きっと喜んで水を飲んでくれるようになりますよ。

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FAQs

Q: 犬が水を飲まない時、どのくらいで病院に連れて行くべき?

A: 犬が水を飲まない場合、24時間以上続くならすぐに動物病院へ行きましょう。特に夏場は脱水が進みやすいので要注意です。うちの病院では「半日経っても飲まないなら連絡を」と指導しています。

脱水のサインとしては、歯茎が乾いている、皮膚をつまんで元に戻りにくい、元気がないなどがあります。あなたの愛犬にこんな症状が見られたら、迷わず獣医師に相談してください。早めの対応が愛犬の命を救います。

Q: 高齢犬が水を飲まなくなったらどうすればいい?

A: シニア犬の場合は関節炎や腎臓病が原因のことが多いです。まずは水飲み場の高さを調節してみましょう。痛みで首を下げるのが辛いのかもしれません。

私のおすすめは、少し高さのあるスタンドに水容器を置く方法。それでも飲まない場合は、ウェットフードに水を加えたり、鶏ガラスープ(無塩)で風味をつけるのも効果的です。ただし、これらはあくまで一時的な対処法。根本的な原因を調べるためにも、早めに受診しましょう。

Q: 犬が水を飲まない時の家庭でできる対処法は?

A: 自宅で試せる方法として、水容器を清潔に保つことが最も重要です。毎日洗って、ヌメリがつかないようにしましょう。私の経験では、陶器やステンレスの容器が衛生的でおすすめです。

他にも、流水式の給水器を使う、氷を少量与える、複数の場所に水を置くなどの方法があります。うちの患者さんで成功したケースでは、リビングと寝室の2か所に水を置いたら飲むようになったという例もありますよ。

Q: 犬が水を飲まないけどおしっこはしている、これは大丈夫?

A: ウェットフードを食べている場合は、食べ物から水分を摂取している可能性があります。でも、尿の量や色をよく観察してください。量が少なく濃い色なら脱水のサインです。

私が診た症例では、水を飲まないのに尿が多い場合は腎臓病や糖尿病が疑われます。逆に全く尿が出ない場合は緊急事態。すぐに動物病院に行きましょう。愛犬の健康状態を正確に把握するためにも、普段から排泄の様子をチェックする習慣をつけておくと安心です。

Q: 犬が水を飲まない時の病院での治療法は?

A: 動物病院ではまず血液検査や尿検査で原因を調べます。私のクリニックでは、脱水がひどい場合には皮下点滴や静脈点滴から治療を始めることが多いです。

原因によって治療法は異なりますが、歯周病なら歯の治療、胃腸炎なら吐き気止め、腎臓病なら特別食と輸液療法などが一般的。治療後は、自宅で水分摂取量を記録するように指導しています。あなたの愛犬に合った治療法を、獣医師とよく相談してくださいね。

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