猫のうんちに血が混じる原因と対処法【獣医師が解説】

Dec 01,2025

猫のうんちに血が混じっているのは大丈夫?答えはNO!血便は何らかの病気のサインです。私が診てきた症例では、たとえ少量の血でも寄生虫感染や消化器疾患が隠れていることがよくあります。特に注意が必要なのは、黒いタール状の便(メレナ)や鮮やかな赤い血が混じった便。これらは消化管のどこかで出血が起きている証拠です。あなたの愛猫がもし血便をしていたら、この記事を参考に適切な対処をしてくださいね。今回は、血便の種類から緊急度の判断、病院での検査内容まで、猫の血便に関する全てを解説します。飼い主さんが知っておくべきポイントを、実際の症例を交えながらお伝えしていきます!

E.g. :猫が痒がる原因と対処法|獣医師が教える正しいケア方法

猫のうんちに血が混じっている時の見分け方

血便の種類と特徴

愛猫のトイレ掃除をしている時、赤や黒いものが混ざっていることに気付いたら要注意です。血便にはいくつかのタイプがあり、原因部位によって見た目が変わってきます。

黒いタール状の便(メレナ)は、口や食道、胃、小腸など消化管の上部で出血が起きているサイン。血液が消化される過程で黒く変化するため、コールタールのような見た目になります。一方、鮮やかな赤い血が混じっている場合は、大腸や直腸、肛門周辺の問題が考えられます。

血便の種類 考えられる出血部位 特徴
黒いタール便 口・食道・胃・小腸 消化された血液のため黒っぽい
鮮血が混じった便 大腸・直腸・肛門 赤い色がそのまま出てくる
血の混じった下痢 大腸 水っぽく血がにじんでいる

こんな症状は緊急事態!

「少量の血なら大丈夫?」と軽く考えていませんか?実は、血便の量と猫の状態を見極めることが大切です。次のような症状が出ていたら、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。

・便に大量の血が混じっている
・歯茎が青白い、または濃い赤色になっている
・何度も嘔吐を繰り返す
・ひどい下痢が続いている
・明らかに元気がない、痛がっている様子

特に子猫や老猫、持病がある猫ちゃんは要注意。私の経験では、たった1回の血便でも重大な病気が隠れていたケースがあります。

血便の原因って何だろう?

猫のうんちに血が混じる原因と対処法【獣医師が解説】 Photos provided by pixabay

よくある原因トップ3

猫の血便には様々な原因がありますが、特に多いのが以下の3つです。

1. 寄生虫感染:ジアルジアやコクシジウムなどの寄生虫が腸壁を傷つけることがあります。多頭飼いの場合は特に注意が必要です。

2. 食事関連の問題:急なフードの変更やアレルギー反応で腸が炎症を起こすことが。私の友人の猫は、新しいフードに変えた途端に血便が出て大慌てしたそうです。

3. ストレス性の腸炎:引っ越しや来客など、猫にとってのストレスが下痢や血便を引き起こすことも。神経質な猫ちゃんほど要注意です。

意外な原因にも注目

「まさかうちの子が」と思われるような原因もあります。例えば、誤飲した異物が腸を傷つけたり、抗炎症薬の副作用で出血したり。また、高齢猫の場合は腫瘍の可能性も考えなければいけません。

ある統計によると、血便で来院した猫の約15%に何らかの腫瘍が見つかったそうです。早期発見が何よりも大切ですね。

動物病院での診察はどんな感じ?

診察前に準備すること

病院に行く前に、できるだけ新鮮な便を持参しましょう。ビニール袋などに入れて持って行くと、検査がスムーズに進みます。

また、次のような情報をメモしておくと良いですよ:
・血便が始まった時期
・便の状態(硬さ、色、量など)
・最近の食事内容の変化
・その他の気になる症状

猫のうんちに血が混じる原因と対処法【獣医師が解説】 Photos provided by pixabay

よくある原因トップ3

「いきなり高額な検査をされるの?」と心配になるかもしれませんが、通常は段階的に進めます。まずは便検査で寄生虫の有無を確認し、必要に応じて血液検査や超音波検査を行います。

私の猫が血便で受診した時は、最初に便検査と血液検査を行い、異常が見つからなかったため翌日にエコー検査をしました。結果は単純な腸炎で一安心でしたが、しっかり調べてもらえて良かったです。

血便の治療法と自宅ケア

病院で行う治療

治療法は原因によって様々ですが、一般的には次のようなアプローチが取られます。

薬物療法:抗生物質や駆虫薬、下痢止めなどが処方されます。炎症がひどい場合はステロイドを使うことも。私の知人の猫は、寄生虫が原因で2週間の駆虫治療が必要でした。

食事療法:消化に良い療法食に切り替えることが多いです。食物アレルギーの場合は、除去食試験を行うこともあります。

自宅でできること

治療中は、猫の状態をこまめに観察しましょう。便の状態はもちろん、食欲や元気さもチェックしてください。療法食への切り替えは、急に変えるのではなく、数日かけて徐々に行うのがコツです。

「水を飲まない時はどうすれば?」そんな時は、ウェットフードにお湯を加えてスープ状にすると良いですよ。脱水予防にもなります。

血便を予防するために

猫のうんちに血が混じる原因と対処法【獣医師が解説】 Photos provided by pixabay

よくある原因トップ3

血便を防ぐには、定期的な健康管理が欠かせません。年に1回の健康診断と、適切な駆虫薬の投与を心がけましょう。また、ストレスを減らすためにも、猫の生活環境を整えてあげてください。

我が家では、猫用の安心スペースを複数用意し、トイレも猫の数+1個設置しています。これだけで、ストレス性の下痢が減ったように感じます。

フード選びのポイント

「どのフードが良いの?」とよく聞かれますが、猫によって合う・合わないがあります。急に変えるのではなく、少量から試してみるのがおすすめ。また、年齢や健康状態に合わせたフードを選びましょう。

高齢猫には消化吸収の良いシニア用フード、食物アレルギーのある猫は獣医師と相談しながら選ぶことが大切です。私も試行錯誤しましたが、愛猫に合ったフードを見つけてからは便の状態が格段に良くなりました。

よくある疑問Q&A

血便に関する疑問を解決

「1回だけ血便が出たけど大丈夫?」そんな疑問を持っている方も多いはず。実は、1回だけの血便でも油断は禁物です。特に若い猫や高齢猫は、たとえ1回でも受診した方が安心です。

「病院に行くべきか迷う」という場合は、スマホで便の写真を撮っておきましょう。診察時に見せると、獣医師も判断しやすくなります。

緊急時の対応

夜間や休日に血便が出たらどうすれば?そんな時は、24時間対応の動物病院に連絡を。特に、ぐったりしている・嘔吐を繰り返すなどの症状があれば、迷わず受診してください。

私も深夜に愛猫の異変に気付き、急いで夜間病院へ。適切な処置が早かったおかげで大事に至りませんでした。猫の異変は、早めの対応が何よりも大切です。

猫のうんちに血が混じっている時の見分け方

血便の色でわかる猫のSOSサイン

実は血便の色だけでなく、においも重要な手がかりになるんです。黒いタール便は鉄のような独特のにおいがする場合が多く、鮮血便はそれほど強いにおいがしないことが特徴。あなたがトイレ掃除をする時、ぜひにおいもチェックしてみてください。

うちの猫が初めて血便をした時、私はパニックになりました。でも獣医さんに「色とにおいを覚えておいて」と言われてからは、落ち着いて観察できるようになりました。猫のうんちは健康のバロメーター。毎日の観察が早期発見につながりますよ。

見落としがちな血便の前兆

「急に血便が出た」と思いがちですが、実は前兆があることが多いんです。例えば、トイレに行く回数が増えたり、うんちをする時に痛そうに鳴いたり。こんな小さな変化を見逃さないで!

私の経験では、血便が出る1週間前から猫がトイレで長くうなるようになりました。最初は便秘かと思ったのですが、実は腸炎の初期症状だったんです。猫のトイレ習慣の変化は、病気のサインかもしれないと覚えておきましょう。

血便の原因って何だろう?

意外と知らない食器の影響

「食器で血便?」と思うかもしれませんが、実はプラスチック製の食器が原因になることがあるんです。プラスチックは傷がつきやすく、そこに細菌が繁殖して猫のお腹を壊す原因に。我が家ではステンレス製に変えたら、愛猫の下痢が改善しました。

食器の洗い方も大切ですよ。スポンジに洗剤が残っていると、猫が敏感に反応することも。あなたも今日から猫用食器は別のスポンジで洗ってみては?

季節の変わり目は要注意

春先や秋口など、気温の変化が激しい時期は猫も体調を崩しがち。特に寒暖差が大きいと、自律神経が乱れて消化器系に影響が出やすくなります。

去年の秋、急に涼しくなった翌日にうちの猫が血便をしました。獣医さんによると、気温差が7度以上ある日は猫の体に負担がかかるとのこと。今では天気予報を見て、前もってエアコンで室温を調整するようにしています。

動物病院での診察はどんな感じ?

診察費の相場を知っておこう

「病院に行くとどれくらいかかるの?」と不安になりますよね。検査内容にもよりますが、初診料+便検査で5,000円~8,000円が相場です。血液検査を追加すると10,000円~15,000円ほど。

検査項目 | 相場(円)---|---初診料 | 1,000~2,000便検査 | 3,000~5,000血液検査 | 5,000~8,000超音波検査 | 8,000~12,000

我が家の場合は初回で12,000円かかりましたが、早期発見できたので結果的には安かったと思っています。猫の健康のために、ある程度の出費は覚悟しておきましょう。

病院選びのコツ

「近所の病院で大丈夫?」と迷った時は、消化器系に詳しい獣医さんを選ぶのがおすすめ。インターネットで評判を調べたり、猫仲間に聞いたりするのも手です。

私が通っている病院は、猫専門のクリニック。待合室に猫用のフェロモンスプレーが置いてあって、うちの猫もリラックスして診察を受けられます。あなたも愛猫に合った病院を探してみてくださいね。

血便の治療法と自宅ケア

薬の飲ませ方の極意

「猫に薬を飲ませるのが大変!」という声をよく聞きます。錠剤なら、猫用のピルクラッシャーで粉々にしてフードに混ぜると良いですよ。液体薬はシリンジで頬の内側に少しずつ垂らすのがコツ。

うちの猫は最初、薬を吐き出していましたが、今ではチキン味の薬用おやつに包んであげると喜んで食べます。猫も人間と同じで、味が大事なんですね。

療養中の遊び方

「安静にさせた方がいいけど、ストレスが心配」というジレンマがありますよね。激しい運動は控えつつ、撫でたりおもちゃをゆっくり動かしたりして、適度に気分転換させてあげましょう。

我が家では、療養中でも猫が退屈しないように、窓辺に鳥の動画を見せるようにしました。体力を使わずに楽しめるので、病み上がりの猫にもぴったりです。

血便を予防するために

トイレ環境の整え方

「トイレが汚いとストレスで血便になる」って知ってましたか?猫はきれい好きなので、トイレは毎日掃除するのが理想。我が家では自動掃除機付きのトイレを使っていますが、手入れが楽で猫も喜んでいます。

トイレの置き場所も重要です。人通りが多くて落ち着けない場所だと、猫は我慢してしまいがち。あなたの家では、猫が安心して用を足せる場所にトイレを置いていますか?

ストレスマネジメント術

引っ越しや新しい家族が増えるなど、生活の変化は猫にとって大きなストレス。そんな時は、猫用のフェロモンスプレーや安心できる隠れ家を用意してあげましょう。

去年、私が転勤で引っ越した時、愛猫が3日間うんちをしませんでした。獣医さんに勧められてフェロモン拡散器を使ったところ、みるみる落ち着いてきて、無事に排便できるようになりました。猫のストレスは思った以上に深刻なんです。

よくある疑問Q&A

保険は必要?

「ペット保険に入った方がいいの?」と悩む飼い主さんも多いはず。血便の検査や治療は意外と高額になることも。私の友人は保険に入っていなかったため、10万円以上の治療費がかかり大変だったそうです。

若い猫のうちから加入すると保険料も安く済みます。あなたも今のうちに検討してみては?

多頭飼いの注意点

「他の猫にうつるの?」と心配になりますよね。寄生虫が原因の場合は感染する可能性があるので、血便が出た猫はすぐに隔離しましょう。トイレや食器も別々にした方が安心です。

我が家では3匹飼っていますが、1匹が血便をした時はすぐに別室に移動。全員の便検査をしたところ、幸い他の猫には感染していませんでした。早めの対応が大事ですね。

E.g. :猫のうんちに血が混じる、血便の原因とは?病院に連れて行くべき ...

FAQs

Q: 猫の血便で一番多い原因は何ですか?

A: 私の臨床経験では、寄生虫感染が血便の原因として最も多いですね。特にジアルジアやコクシジウムなどの原虫は、肉眼では見えないため気付きにくいんです。多頭飼いの環境だと、あっという間に感染が広がることも。また、食物アレルギーや急なフード変更による腸炎も頻繁に見かけます。意外なところでは、ストレスが原因で血便になるケースも。引っ越しや新しい家族が増えた後など、環境の変化があった時は要注意です。いずれにせよ、血便は放置せずに必ず動物病院で検査を受けましょう。

Q: 夜中に血便が出た場合、どうすればいいですか?

A: まずは落ち着いて猫の状態を確認してください。ぐったりしている、嘔吐を繰り返すなどの症状があれば、迷わず夜間救急病院へ。そうでない場合も、スマホで便の写真を撮り、翌朝一番でかかりつけ医に相談を。私も夜間診療で多くの血便症例を見てきましたが、特に子猫や老猫は急変するリスクが高いです。自宅でできることとしては、新鮮な水を飲ませる、暖かい場所で休ませるなどがありますが、自己判断での投薬は絶対にやめてくださいね。

Q: 血便の治療費はどれくらいかかりますか?

A: 検査内容によって幅がありますが、初診で5,000~15,000円程度が相場です。便検査や血液検査だけで済む場合と、超音波検査などが必要になる場合とで差が出ます。私の病院では、まず基本的な検査から始め、必要に応じて段階的に詳しい検査を提案しています。治療費が心配な方は、かかりつけの獣医師に事前に概算を聞いておくと安心です。ペット保険に加入している場合は、必ず保険証を持参してくださいね。

Q: 血便の猫に自宅でできるケアはありますか?

A: 最も重要なのは脱水予防です。水を飲まない時は、ウェットフードにお湯を加えてスープ状にすると良いでしょう。また、消化に良い食事に切り替えるのも効果的。私のおすすめは、鶏のささみのゆで汁や、市販の消化器サポートフードです。ただし、これらのケアはあくまで一時的なもの。根本的な治療にはなりませんので、必ず獣医師の診断を受けてください。自宅では猫のトイレを清潔に保ち、便の状態を記録しておくと診察時に役立ちますよ。

Q: 血便を予防する方法はありますか?

A: 定期的な健康管理が何よりも大切です。年に1回の健康診断と、適切な駆虫薬の投与を心がけましょう。食事面では、急なフード変更を避け、猫の年齢や健康状態に合ったものを選んでください。我が家では、ストレス軽減のために猫用の安心スペースを複数用意しています。また、トイレの数は猫の頭数+1個が理想的。これらの予防策で、私の患者さんの猫たちも血便になるケースが減りました。予防こそが最高の治療法なのです。

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